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「日本人の原風景」 森本哲郎(作家)
 近年、雀の声で目を覚ますことがなくなった。ひぐらしの声もめったに聞かない。秋が更けても鵙の鋭い啼き声を耳にしなくなって久しい。虫の音さえめったに耳に止まることはない。深夜、コオロギの声に心動かされることもなくなった。都会に生活していると、一日一日、自然から遠ざかって行くような気がしてならない。

 このごろでは一戸建ての家もマンションも、遮音性を厳重にしてピタリと窓や戸を閉めてしまうから、隙間風が通わなくなったと同時に、これらの声も耳遠くなってしまったのであろうか。

 そんなことはない。実際にこうした自然の声が、もう響いてこなくなってしまったのだ。そのかわりに、電子機器の人工音が私たちのまわりを不断に流れている。いまや生活のスタイルがまったく変わって、日本人の暮らしの中にあったさまざまな情景が、いつの間にか失われてしまった。
(後略)

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もりもと てつろう
大正14年、東京都生まれ。東京大学文学部哲学科卒、同大学院社会学科修了。朝日新聞入社、学芸部次長、朝日新聞編集委員を経て、昭和51年退社。以後、評論、著述に専念。昭和63年〜平成4年、東京女子大学教授。著書に、『ことばへの旅』『そして文明は歩む』『森本哲郎 世界への旅』『ある通商国家の興亡』『生き方の研究』『懐かしい「東京」を歩く』『神の旅人』など多数。今秋、『日本の挽歌』が『日本人の暮らしのかたち』(PHP研究所)として復刊される。



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