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インタビュー「ふるさとは、こころの座標軸。」進士 五十八(東京農業大学教授)
「農」の力
―先生は、農業に携わる方の能力の多彩さをおっしゃいますね。

進士:私は独自に「ひゃくせい百姓」を定義しています。「百」はたくさん、「姓」は苗字、職業、専門的能力です。たくさんの能力がなければできない仕事だし、又たくさんの能力を発揮できる仕事が「百姓」なのです。

 農業では土や作物のこと、肥料から気候までいろいろ全部わからないとできないし、穫れた物の商売もしないといけない。共同で農作業をするには「ゆい結」という組織があり村の鎮守のお祭の世話役も当番でやる。ですから、ボランティア精神も旺盛です。人間として生まれた能力のすべてを発揮しなければ生きていけない社会だったと思います。生きる手ごたえは十分だったでしょう。

 皆さんは、一体「何姓」でしょうか? コンピュータしかできない人はコンピュータ「一姓」です(笑)。

 いまの日本の食糧の自給率は40%を割る。農業に携わる国民は3%以下です。あとはみんな寄生している。私も皆さんも含めて。本当に働いてものを生み出してはいない。流通させてマージンを取るか金融か投資かです。ものをつくる人は本当にわずかです。みんなが「二、三姓」どまりになっている。そこで、日曜農園をやったり、街をジョギングしたり、一生懸命レクリエーションをしながら、精神と肉体のバランスをとりたい、トータルマンをめざしたいと努力している。   

 現代の分業化社会で、多くの人たちは、本来もっている能力のごく一部しか発揮できずに欲求不満とストレスの中で生活しています。両親からもらったすべての能力を思い切り発揮したいと思うのが、人間の姿です。だから、「百姓」になろうと呼びかけているわけです。
(後略)

※インタビュー抜粋です。『代々木』をお読みになりたい方は、崇敬会にご入会下さい
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しんじ いそや
昭和19年、京都市生まれ。東京農業大学卒業。農学博士。平成11年から6年間同大学学長。日本学術会議会員。自然再生専門会議会員、社会資本整備審議会員。NPO法人の日本園芸福祉普及協会理事長、美しい国づくり協会理事長、社叢学会副理事長など。著書に『アメニティ・デザイン』『「農」の時代』『風景デザイン』(以上、学芸出版社)、『日本の庭園』(中公新書)ほか多数。



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