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近代歴代皇后のご養蚕――皇室ご養蚕がもたらしたもの
太田 彩(宮内庁三の丸尚蔵館学芸室主任研究官)
写真
富岡製糸場行啓
 こうした現在の皇室ご養蚕は、近年、新たな大きな意義を見出した。その契機は、平成7年度からの正倉院宝物の古代染織裂(ぎれ)の復元事業である。古代染織品の織物の風合いにこだわったこの復元事業は、通常に手に入る外国種との交雑種による太い糸では叶わず、古くから国内で飼育されていた国産種の繭の糸が必要であった。それが小石丸だったのである。しかし小石丸を生産している農家はごく僅か。そこに皇后陛下がお育てと知り、正倉院事務所が御下賜を願い出た。それを受けられた皇后陛下は、生産量を大きく増やしての作業を主任らと共に行われて、小石丸を正倉院事務所に送られたのである。その結果、絁(あしぎぬ)、羅(ら)、綾、錦の織物等、20点余が完成した。この事業によって、古代裂の織成や染色技術の研究が進み、実際にその織物が完成していることの意義は大きい。また貞明皇后以来の小石丸が、破棄の危機を皇后陛下のご英断によって防がれ、百年以上に及んでこの種を継承されたことの意義も大きい。

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