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代々木の杜の菌のはなし
細矢 剛(国立科学博物館 植物研究部 菌類・藻類研究グループ長)
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新属新種の上に!の大発見

 明治神宮の調査では、日本の固有種・アオキの落葉の上にある菌が、“特ダネ”的な菌でした。
 アオキは日本特産の植物ですから、こういう植物の上には日本固有の菌が出てくるのではと思っていたのですが、1958年にアメリカのコーフという菌類学者は、この葉の上に発生している茶色の小さなきのこをチャイロミキンカクキンの既知種と同定しました。ところがその後、コーフ氏の弟子がもう一度調べたところ、どうもその菌ではない、ということになりました。不思議なことにその弟子は、では何か、ということを書かずに放っておいたため、宙ぶらりんになっていました。
 今回、これが大量に採れました。皇居でも大量に採れたのです。ぜんぶアオキです。ものすごくアオキに依存性の高い菌だということがわかりますね。では、もう一度調べてみようということになって調べると、コーフ氏が言った菌ではないということはすぐにわかった。ところが、この周辺の菌を調べてみると、どれとも似ていないんです。さらに驚いたことに、分子系統学の手法で遺伝子情報で比較すると、チャイロミキンカクキンという属(種の上のランク)ですらないだろう、ということも分かったんです。これは、新属新種にするしかない。すごいことです。
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細矢 剛(ほそや・つよし)

昭和38年東京都生まれ。筑波大学卒業後、製薬会社の研究員を経て、平成16年より現職。主な編著書に『菌類のふしぎ』(東海大学出版部)、『菌類の世界』(誠文堂新光社)、『日本のきのこ』(山と渓谷社)等。

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