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聖蹟を歩く 第29回 明治14年北海道・秋田・山形巡幸(3)
打越 孝明(明治神宮国際神道文化研究所主任研究員)
写真
(二本松市)亀谷坂上から二本松市街地を望む
 福島行在所へ

 明治14年(1881)8月9日、明治天皇は騎馬で福島県の二本松を発たれました。亀谷(かめがい)(写真@)や二本柳の坂道を経て、境川を渡ると松川に至ります(写真A)。境川は、二本松市と福島市の境界です。
 松川の小休所(こやすみしょ)跡に設けられた「明治天皇御駐輦之地(ごちゅうれんのち)」碑(昭和10年建設)は、稲荷神社の境内に移築されました(写真B)。題字を書いたのは、陸軍大将の荒木貞夫です。
 当地の御膳(ごぜん)水(すい)として用いられたのは、水晶沢(すいしょうざわ)の湧水です。湧水は、「随行の大官が富士の金(きん)明水(めいすい)」のようである、と語ったことがきっかけとなり、「金明水」と呼ばれるようになりました(『明治天皇御巡幸録』)。県道一一四号線沿いのバス停「松川町」近くには、「明治天皇御料(ごりょう)水(すい)碑」(昭和17年建設)が遺されています。
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打越孝明(うちこし・たかあき)

昭和35年、茨城県水戸市生まれ。早大大学院に学び、同大学助手や大倉精神文化研究所専任研究員などを経て、現在明治神宮国際神道文化研究所主任研究員および早大非常勤講師を務める。著書に『絵画と聖蹟でたどる明治天皇のご生涯』、共編著に『日本主義的学生思想運動資料集成T・U』や『大倉邦彦の『感想』―魂を刻んだ随想録―』、論文に「明治天皇崩御と御製 上・下」(『復刊明治聖徳記念学会紀要』25・26)などがある。
 

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