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明治神宮境内の樹木を見ると椎や樫、楠が多く、伊勢神宮や日光東照宮のような杉や檜が少ないことに気づきます。
創建当初明治神宮に何を植えたら立派に育つか、また100年後自然の状態になっていくのか、当時の植物学者たちが考えました。そして椎・樫などの照葉樹を植えることに決定したのです。理由は大正時代、すでに東京では公害が進んでいて、都内の大木・老木が次々と枯れていったのでした。そこで百年先を見越して神宮には照葉樹でなければ育たないと結論づけたのでした。
ところが当時の内閣総理大臣であった大隈重信首相が「神宮の森を薮にするのか、薮はよろしくない、当然杉林にするべきだ」として伊勢神宮や日光東照宮の杉並木のような雄大で荘厳なものを望んでいました。しかし当時の林苑関係者は断固として大隈重信の意見に反対し、谷間の水気が多いところでこそ杉は育つが、関東ローム層の代々木では不向き、杉が都会に適さないことを説明してようやく納得させたそうです。
もしこの時に大隈重信の意見を聞き入れて杉の森にしていたら、今のような素晴らしい森にはなっていなかったかもしれません。当時の人たちの信念に感謝申しあげましょう。 |
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