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コラム「大和心」

 10月下旬、2回目の海外武道指導者講習が10日間にわたり開かれ、館長以下師範の鹿島神流武術、合気道、短刀術の特訓を受けたほか、混迷せる現代文明の中での、武道の精神性の探求がなされて予想を上回る成果をあげた。

 中でも神道と武道とのかかわりを講義、実技面から学びながら、奥多摩の御獄山(みたけさん)での滝つぼでの禊行を実修したのにつづいて、鹿島神宮の参拝と神刀拝観で、日本武道の神髄にも触れながら、武道で何を修練し、何を継承していくのかなど、教育指導者としての研鑽をつんだ。ここには、なぜに内外の人々は、現代に武道の修練をするかをテーマに、日本神話に登場する最強のタケミカヅチの神をまつる鹿島神宮での練成の一端を報告する。

 海外からの研修生の成果に特徴的な事柄がある。連日の厳しい練成をつづけて4〜5日経ると、日本の生活環境に触れて、水や食べ物が変わるためか、顔つき、皮膚の色、体つきが変わって心が見えてくることだ。本人たちは気づかないが、世話する側からはめだって分かるようになる。だからその心の変化をみて、さらに誠意を尽くすことにもなる。―

御嶽山での禊

 前日、東京の水源地・奥多摩の聖水に触れて、禊行をはじめて経験したことは最も大きなインパクトを与えている。研修者の感性をより深く清らかで強い気持ちにしたようだ。さらに翌日、森厳(しんげん)なる鹿島神宮の自然の森とやわらかい参道の土に接して、自然への感性が深まったともいう。

 本殿での太鼓の響きと武神への祈り。宝物殿での国宝2・71メートルの直刀の拝観と神殿奥にそびえ立つ、樹齢1300年と伝えられるご神木(神代杉)とつづいたあと、武道場・武徳殿での心身の錬成に入った。

 剣術、柔術を通して、自らの神性を磨き、一歩一歩全力を尽くして武神の威力に近づいていくことこそ、武道修練の目的であるが、その原動力は、高き強き大神への祈りの心であることを実感する。

 武徳殿は、木造で戦前の鍛錬場の雰囲気を彷彿とさせる現代においては珍しい貴重な建物だ。神域内にあることから神棚はない。

鹿島神宮の武徳殿で

 太い丸柱に囲まれた長方形の道場。神宮本殿の方向には、榊の神籬(ひもろぎ、磐境=いわさか)が立てられている。従って、正面に座ると落ち着いたたたずまいで、神籬は、一回一回の祈りと修練によって、戦闘的荒魂が、生成発展して、武神へと近づいて行くような気持ちとなる。

 まさに魂を練る武道場で、精神修養道場として優れた建築と言うことができよう。

 今回の講習は、全体としてみれば禊祓(みそぎはらい)の心身の浄化から始まり、振魂(ふりたま)、鎮魂(ちんこん)で心身の基盤づくりをしてのち、武神の荒魂の一つの顕現ともいえる鹿島の一の太刀から、各種、剣太刀(つるぎたち)の組結びの錬成へと進んでいき、まさに古式武道の修練といえるものとなっただろう。日本のみならず海外に普及する武道。真の武道の指導教育の実践が求められている。(い)

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