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【平成23年】

新年号

『代々木』は、明治神宮・明治神宮崇敬会が発行する季刊誌です。

我が国の美しい伝統精神を未来に伝えるため、昭和35年より刊行をつづけております。

明治神宮崇敬会の皆様にお送りしております。

 

[明治神宮崇敬会のお申込み]

天皇皇后両陛下 皇太子殿下御参拝
天皇皇后両陛下 皇太子殿下御参拝

鎮座九十年祭にあたり御苑も両陛下お揃いで御散策

天皇皇后両陛下並びに皇太子殿下には、明治神宮鎮座九十年祭にあたり、十一月八日、親しく御参拝遊ばされた。この後、天皇皇后両陛下には、特別の思し召しにより、御祭神ゆかりの明治神宮御苑を御散策された。

当日の御参拝式には明治神宮責任役員、総代をはじめ関係者約七百五十人が参列し、奉送迎した。

まず、天皇陛下が御料車で南神門に御到着、宮﨑重廣権宮司の御先導で内拝殿に、内拝殿から中島精太郎宮司が御先導して御参拝になり、つづいて同様に皇后陛下、そして皇太子殿下が御拝礼遊ばされた。

 

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新春対談 鎮座百年に向けて「永遠の杜」づくりを
新春対談 鎮座百年に向けて「永遠の杜」づくりを

進士五十八(東京農業大学前学長)×中島精太郎(明治神宮宮司)

宮司 今日は明治神宮創建時の森づくりを担当された上原敬二先生のお弟子さんにあたる進士先生と、鎮座百年に向かって明治神宮がどういう方向に進んでいけばいいか、ご専門である造園とか環境問題などから示唆をいただけますとありがたく存じます。

進士 私の専門は環境学、出自は造園です。日本の造園学の発祥の地は実は明治神宮の内外苑なのです。明治神宮の造園は、国家国民をあげた本当の意味のナショナルプロジェクトでした。明治時代は激動の時代でしたけれども、そのまとめが明治神宮。近代主義と日本の伝統とのバランスがよくでています。

 

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進士 五十八(しんじ・いそや)

農学博士、日本学術会議会員、東京農業大学前学長。昭和十九年、京都生まれ。東京農業大学農学部造園学科在学中、直接神宮の森づくりに従事した上原敬二林学博士の薫陶を受ける。日本造園学会長、日本都市計画学会長、東南アジア国際農学会長など歴任。著書に『風景デザイン』『農のデザイン』(共に学芸出版社)、『グリーン・エコライフ』(小学館)、『日本の庭園』(中公新書)など多数。平成十九年、紫綬褒章受賞。

聖蹟を歩く 第5回 明治九年奥州・函館巡幸(下)
聖蹟を歩く 第5回 明治九年奥州・函館巡幸(下)

明治九年(一八七六)六月三十日、前日に松島・塩釜から仙台に還幸した天皇は奥州街道を北上して行かれました。

七月三日、金成宿の小学校で、ある老婦人によって奉迎の短歌が献上されました。

 

老の身の限り知れぬ嬉さは

きょうの御幸に逢にぞ有ける

 

天皇行幸という稀有の出来事に遭遇した人々が等しく抱いた感慨です。

次の小休地となった有壁宿の本陣の建物は、現在国指定の史跡であるとともに宮城県指定の重要文化財です。本陣上段の間が明治天皇の御座所に充てられ、今も大切に保存されています。

 

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打越 孝明(うちこし・たかあき)

昭和35年、茨城県水戸市生まれ。早大大学院に学び、同大学助手や大倉精神文化研究所専任研究員などを経て、現在明治神宮国際神道文化研究所主任研究員および早大非常勤講師を務める。共編著に『日本主義的学生思想運動資料集成Ⅰ・Ⅱ』や『大倉邦彦の『感想』―魂を刻んだ随想録―』、論文に「明治天皇崩御と御製 上・下」(『復刊明治聖徳記念学会紀要』25・26)などがある。