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【平成26年】

夏号

『代々木』は、明治神宮・明治神宮崇敬会が発行する季刊誌です。

我が国の美しい伝統精神を未来に伝えるため、昭和35年より刊行をつづけております。

明治神宮崇敬会の皆様にお送りしております。

 

[明治神宮崇敬会のお申込み]

昭憲皇太后百年祭にあたり天皇皇后両陛下 皇太子殿下、各宮家御参拝
昭憲皇太后百年祭にあたり天皇皇后両陛下 皇太子殿下、各宮家御参拝

御参拝(天皇皇后両陛下 皇太子殿下 各宮家)

昭憲皇太后百年祭にあたり、天皇皇后両陛下並びに皇太子殿下には4月2日、明治神宮に御参拝になられた。当日は、明治神宮責任役員・総代、崇敬会役員、神社本庁関係者等約850人が奉送迎した。

 

〔中略〕

 

4月18日には、秋篠宮同妃両殿下、眞子内親王殿下、同22日には常陸宮同妃両殿下、同26日には高円宮妃殿下、承子女王殿下、典子女王殿下が御参拝になった。

 

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昭憲皇太后百年祭 畏き辺りよりの御幣帛を奉り大祭式で斉行
昭憲皇太后百年祭 畏き辺りよりの御幣帛を奉り大祭式で斉行

昭憲皇太后百年祭

御幣帛を納めた辛櫃を先頭に参進

うららかな日差しの中にも時折春風の吹く中、4月11日午前10時、北白川道久神社本庁統理をはじめ昭憲皇太后御生家の一條家、またみゆかりの学校関係者ら約850人が参列し、昭憲皇太后百年祭が執り行われた。

 

祭典では、百年祭にあたり天皇陛下よりの御幣帛が奉られ、昭憲皇太后の御歌に作曲・振り付けした「呉竹の舞」を奉奏、つづいて明治20年に華族女学校(現在の学習院女子中等科・高等科)に下賜された御歌に曲を付した「金剛石」を参列者全員で奉唱した。

 

北白川神社本庁統理、一條實昭氏、学習院女子中等科・高等科、お茶の水女子大学、跡見学園、実践女子学園、武蔵野中学高等学校、尚絅(しょうけい)学園の代表者も玉串を奉り、拝礼した。

 

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昭憲皇太后百年祭にあたり記念行事
昭憲皇太后百年祭にあたり記念行事

被災地の郷土芸能奉納

「標葉(しねは)神社の浦安の舞」

標葉神社浦安の舞保存会(福島県双葉郡浪江町)

4月5・6日の土日には、東日本大震災の被災地からの郷土芸能の奉納や夜間特別参拝、みゆかりの学校生徒による奉納が行われ、昭憲皇太后百年祭ならではの神賑行事となった。

 

【被災地の郷土芸能奉納】

郷土芸能は福島・岩手・宮城の東日本大震災の被災地から7団体が奉納した。まず5日午後3時に正式参拝の後、御社殿前でそれぞれ奉納。この後、原宿口に特設された舞台で奉納し、参拝者をはじめ、原宿を歩く多くの人が足を止めた。

 

開式にあたり、宮﨑重廣権宮司が挨拶。引き続き公益社団法人全日本郷土芸能協会の中嶋春洋理事長は、2年前の明治天皇百年祭に続いての被災地からの奉納であり、特に明治21年の磐梯山の噴火の際、昭憲皇太后が赤十字に指示されて医師を派遣、資金援助を行い、これが日赤の初の災害救護活動だったことなどにも触れながら、大震災から3年を経て、郷土芸能を担う若い人を集めて奉納することの意義などを語った。

 

奉納を終えた小学5年生の女の子は「明治神宮で踊れて嬉しかった。最高の思い出になります」と元気よく話した。

 

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[特別編]昭憲皇太后の聖蹟を歩く(下)
[特別編]昭憲皇太后の聖蹟を歩く(下)

(奈良県橿原市)橿原神宮の外拝殿(げはいでん)から内拝殿を望む。

内拝殿の奥に内侍所の建物がある

 

1、明治23年行啓(1)―奈良・大阪・兵庫

 

②橿原神宮

4月21日、桜井から吉野へ向かう途中、皇后は畝傍山(うねびやま)の麓の初代神武天皇の陵(みささぎ)に参拝し、翌日の帰路には橿原神宮に参拝されました(写真)。いずれも歴代の皇后として初めてのことです。

 

この月の2日、神武天皇の宮殿跡とされる場所に、天皇とその皇后を御祭神として橿原神宮が創建されました。この年は、天皇のご即位から2550年にあたり、創建に際して京都御所の内侍所(ないしどころ=御鏡の奉安所)が本殿として移築されています。建物は今も健在で、重要文化財です。

 

皇后のご参拝は、神宮創建の直後のことであったのです。その際、次の御歌を詠まれています。

 

広前に玉ぐしとりてうねび山高きみいつを仰ぐけふかな

皇后は陵の大前に玉串を奉り、神武天皇の気高きご威光を間近に拝されました。

 

橿原に宮居ましけむ昔より日嗣(ひつぎ)かはらぬ国はこのくに

ご参拝前年の御歌です。神武建国の昔から、天皇の御位(みくらい)が変わることがない国、それがこの日本であると詠まれています。皇統への揺るぎない確信が窺えます。

 

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打越 孝明(うちこし・たかあき)

昭和35年、茨城県水戸市生まれ。早大大学院に学び、同大学助手や大倉精神文化研究所専任研究員などを経て、現在明治神宮国際神道文化研究所主任研究員および早大非常勤講師を務める。著書に『絵画と聖蹟でたどる明治天皇のご生涯』、共編著に『日本主義的学生思想運動資料集成Ⅰ・Ⅱ』や『大倉邦彦の『感想』―魂を刻んだ随想録―』、論文に「明治天皇崩御と御製 上・下」(『復刊明治聖徳記念学会紀要』25・26)などがある。