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【平成25年】

春号

『代々木』は、明治神宮・明治神宮崇敬会が発行する季刊誌です。

我が国の美しい伝統精神を未来に伝えるため、昭和35年より刊行をつづけております。

明治神宮崇敬会の皆様にお送りしております。

 

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60年に1度の“よみがえり” 出雲大社「平成の大遷宮」
60年に1度の“よみがえり” 出雲大社「平成の大遷宮」

千家尊祐(第84代 出雲国造 出雲大社宮司)

御成敗式目に「神は人の敬いによりて威を増し、人は神の徳によって運を添う」という言葉がありますが、遷宮のときは大勢の祈りが集中し、大神さまのみ力がよみがえってきます。遷宮はよみがえりの思想、文化です。特にこのたびは東北の震災からのよみがえりをもしっかりと祈りお仕えする決意をもってことにあたっていかなければならないと思って

 

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明治神宮と私
明治神宮と私

中村桂子(JT生命誌研究館館長)

初めて訪れたのがいつだったか、どんなきっかけだったかは記憶していません。原宿駅を降りて参道へ入ると間もなく、御苑の入口に明治天皇の御製「うつせみの代々木の里はしづかにて都のほかのここちこそすれ」がありますが、まさにそれを実感したことを覚えています。最近は周囲がとても賑やかになりましたので、この感は以前にも増して強くなりました。参道の周囲の深い緑に包まれて歩いていくと、心が落ち着いていくのがわかります。

 

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中村桂子(なかむら・けいこ)

昭和11年、東京都出身。東京大学理学部化学科卒業、同大学院生物化学専攻博士課程修了、理学博士。国立予防衛生研究所研究員、三菱化成科学研究所人間自然研究部長、早稲田大学人間学部教授などを経て、平成14年にJT生命誌研究館館長となる。著書に『自己創出する生命』(哲学書房、毎日出版文化賞受賞)、『言葉の力人間の力』(佼成出版社)、『生命誌』(新曜社)等多数。

聖蹟を歩く 第13回 明治11年北陸・東海道巡幸(7)
聖蹟を歩く 第13回 明治11年北陸・東海道巡幸(7)

福田寺(浄土真宗本願寺派)が次の小休地です。今の米原市域に位置します。北国街道に面した参道入口には「明治天皇聖跡」碑(昭和11年建立)が聳え立ちます。碑文は、明治神宮の有馬良橘宮司(第三代)の揮毫です。巡幸のときの住職夫人は皇后(昭憲皇太后)の従姉妹で、寺伝によると夫人は解体が進められつつあった彦根城の保存を天皇に願い出られた、といいます。結局、幕末の大老井伊直弼の居城として知られる彦根城は、巡幸に供奉していた大隈重信の進言などにより、保存されることになりました。

 

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打越 孝明(うちこし・たかあき)

昭和35年、茨城県水戸市生まれ。早大大学院に学び、同大学助手や大倉精神文化研究所専任研究員などを経て、現在明治神宮国際神道文化研究所主任研究員および早大非常勤講師を務める。著書に『絵画と聖蹟でたどる明治天皇のご生涯』、共編著に『日本主義的学生思想運動資料集成Ⅰ・Ⅱ』や『大倉邦彦の『感想』―魂を刻んだ随想録―』、論文に「明治天皇崩御と御製 上・下」(『復刊明治聖徳記念学会紀要』25・26)などがある。